生命が生きていく時、適応と順化という二つの道があります。
生存環境が悪い場合、動物や人間は環境条件を変え、場所を移動することができますが、植物はできません。
しかし、その生えたままの環境に甘んじて生きていくとか その環境の変化にただもて遊ばれているという消極的な生き方をしているわけではありません。
生存している環境に合わせて、形や生理的な性質などを変化させ調節することで、栄養をとったり、より効率的な状態で生き、環境の悪影響を避けたりする術（すべ）を知っています。
生物が環境に合った性質を持つように進化する（遺伝子を変える）ことを「適応」と言います。
それに対して、生物が環境に応じて性質を変えることを（遺伝子を変えない）「順化」と言います。
光がたくさん明るい所で育つ植物は、葉っぱが小さく厚くなるし、光が少なく暗い所では葉っぱは大きく薄くなりますが、これは「適応」でも「順化」でも同じこと。
暗い所で育つと 根や地下茎が小さく、葉っぱや直立茎（地上部）が大きくなり 有機物（栄養）の分配割合を多くすることで、より多くの光を受けることができるように順化します。
そして、日なたより日陰の方が上方の光を求めて、少しでも高い所に葉っぱをつけるために、茎を細長くして高い位置に伸びようとします。
植物は積極的に一生懸命生きています。
昔は、人間も同様に、外界の環境と調和しながら進化してきましたが、知恵を得てからの人間は、外界の環境ばかりを変え、調和を乱してきてしまいました。
人間は、性質や個性を変える必要はないですが、環境を大きく乱すことなく、植物のような柔軟性を持ち、どんな環境や状況、どんな方と御縁いただいても、柔軟に対応できる自分であれたらいいですね。
生命活動を正常に営む上で一番大切なのは、「調和」です。
一番基本となる小さな単位のものは、まず自分自身の調和。
自分の中にも陰陽という反対要素のものが補い合い、一つとしての働きを為し、均衡を保っています。
そして、その小さなものがたくさん集まり溶け合い、もっと大きな調和をつくり、宇宙があります。
己の心身のことを知り、調和を保つということは、宇宙を知るということです。
それは、自分を完成することでもあり、宇宙の進化にも繋がっています。
人は、五感に触れる部分だけを全てだと思い、五感で感じ取れない部分は無いのだと勘違いしてしまいがちです。
さらに、五感で感じ取れるもの全てを受け入れるわけでもありませんし、自分の興味あるものや意に適ったものだけを選び、その狭い範囲で解釈し、自分勝手な世界を心に映しだしています。
そして、不平不満・愚痴を言い、負の感情に振り回され、心配・恐れ・怒りなど負の感情を持ち、曇りのかかった暗く悲しい世界に落ち込んでいる方が大勢います。
どんな生き方をするのか、何を選択するのかは自分自身にかかっています。
今目の前にある現実は、実在の現れです。
実在とは、事象現象の背後に潜むものであり、自分の心の想念です。
この世は想念の世界。人の想念はそれぞれ異なりますので、見える現実も異なるということ。百人いれば百通りの現実があり、それぞれの主観的な現実の中で、人はそれぞれの真実の中で生きているということです。
愛と喜び調和の中で生きるのか、それとも、不安や恐怖や欲の中で生きるのか。
この宇宙は、循環と調和が全ての根本。循環と調和こそが、この世を創り、宇宙を回す全ての大元、原理の元なのです。
外界と内界の調和・・・自分自身の調和、家族・友人・仲間との調和、社会との調和、国家や日本人との調和、世界の国々や他民族との調和、そして自然との調和、他の惑星や宇宙との調和。
全てと調和し、循環しながら主神の御経綸は進んでいます。
やがて訪れる神の世は、真理と調和し、無限の幸がもたらされる世となります。
しかし、それは自然になるもので無し、私たち人類が創り出していくものです。
全ては人の精進努力にかかり、一人ひとりの想いと行動による。
全ては一から始まり、一に終わりて、収束迎えるなり。
神の御意図、教えを、忠実にこの世に顕わす為に、
この地球に降りし者なれば、神と交わせし約束、誓いを果たすべく、一途に動くべし。
一は全。一人の祈り動きが全てなり。全てを補う力あり。
一人の祈り努力の波動が力を強め、宇宙の進化と動きを速めさせん。
