食事を前にし手を合わせ「いただきます」と言霊を響かせる瞬間、不動明王様を感じます。
太陽の恵みを受け、大地で育った野菜たちに感謝していただくことは不動明王様そのものです。
なぜあんな恐ろしい形相をした不動明王様が「いただきます」と重なるの？と思うかもしれませんが、
「不動とは、いかなる智慧・力をもってしても、動かす事の出来ない天地の理、即ち不動なり。明王とは、その智慧なり、力なり」
不動明王様が教えて下さっているように、陰陽バランスのとれた不動の宇宙の摂理こそ不動明王様で、恵みから恵みを産み出して行くという命の仕組み そのものこそ不動明王様であり、その仕組みを機能させるための太陽、土、水、風、生物・・・なども不動明王様そのもの。
ですから、その恵みをいただく時に感謝しながら「いただきます」「ごちそうさま」と手を合わせ言霊を響かせる時、不動明王様と共にあるのです。
不動明王様は怖い存在ではありません。不動の宇宙の摂理を厳しく優しく私たちに教えて下さっています。
お寺などで、像に向かってお祈りするのもいいのですが、それはその宇宙の摂理の厳しさを形にしたものであるだけで、その像が不動明王様だというわけではありません。
不動の宇宙の摂理を感じ毎日を感謝しながら一生懸命生きることの中にこそ不動明王様がいらっしゃるのです。
