地球環境・体の環境(健康)・心の環境、様々な視点から見ての環境問題がありますが、竹もその一つです。

『竹と環境』について考えるという竹林荒廃問題を少しでも解決する為に、私も仲間たちと活動をしています。

みなさまも御存知のように、竹は昔から非常に用途の広い素材として注目され、食材・建築材・楽器・日用品・工芸品など様々な形として使われ、日本人は竹と共生しながら日本文化を築いてきました。

 

しかし、プラスチック製品の普及・1960年代以降の安価な竹材やタケノコ輸入増加のため国内産の需要が激減しました。その結果、竹林は利用されなくなり放置され荒廃が進行し現在は全国で竹林荒廃問題となっています。問題は里山全体に大きな影響を与えます。竹林放置拡大が進むと隣接している山や畑などを浸食しますし、密集すれば十分な太陽光が入らず他の草木を枯らしてもしまいます。更に荒廃が進めば、地面が裸地化し浸食がより進みます。つまり環境面と防災面でも影響が出るということです。

竹林荒廃で問題となるのはモウソウチク。 モウソウチクは外来種で、いつ日本に持ち込まれたかは諸説ありますが、現在の国内の竹林の 三分の二をしめているそうです。モウソウチクが日本に入ってくる前はマダケとハチクが主流だったようですが、モウソウチクが年々竹林面積を広げていくといわれています。成長速度においても繁殖能力においても群を抜いた竹は、放置 すれば森林にも里山にも大きな影響を与えることになります。

現在人々の環境に対する意識の高まりと共に『竹ブーム』現象も起こり、竹は 世間的にも注目されつつあります。

竹を悪にせず資源として有効利用し、竹から学ばせていただきながら共生する生き方ができるといいですね。

地元の神社さんも竹を切り管理をしています。切り倒された竹は、欲しい方に分けています。私もいただいてきて、家のフェンス作りをしています。

手間はかかりますが、家族や近所の人と一緒に作る楽しみ喜び、そして、自然の恵みに感謝が溢れます。

 

『風 疎竹(そちく)に来たる 風過ぎて竹は声を留めず』

 

風が吹くと 竹は風に揺られザワザワ

風が去れば何事もなかったかのように静かになり

何の声も留めない

人間も心揺らしても それを引きずることなく

穏やかな心になりなさい

竹のようにしなやかな生き方を

竹林

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