【ふどうとは
いつつのはしら
あおうえい
ひとのちえでは
うごかぬどうり】
【不動とは
五つの柱
あおうえい
人の智慧では
動かぬ道理】
◉天地(あめつち)の始めに、まず物事の名が現れ定まります。
ウ(天之御中主神)
ア(高御産巣日神)
ワ(神産巣日神)の三神が言霊の始めです。
三位一体の始めなるは、神道独特のものではありません。
仏教にもキリスト教にも儒教にも回教にも、そして哲学にも共通する宇宙の命の捉え方の原理でもあります。
生命の実在としての権能は母音アオウエイ(主体)、半母音ワヲウヱヰ(客体)であり、それぞれ五つです。
この母音半母音を合わせて一つにしたものが五重塔です。
そしてこの五段階を風水空火地(アオウエイ)の五大として表し、また木水金火土(アオウエイ)の五行として表しています。
アオウエイもワヲウヱヰも宇宙の実在ですから、それ自体は動かず、相・象(すがた)を現すことがありません。
つまり、見ることも聞くことも触れることもできないと言うことです。
古神道ではこの五(十)の実在を隠り神(かくりかみ)と言います。
それ自体動くことがないので、この五を不動明王とも言います。
不動とは、いかなる智慧・力をもってしても、動かす事の出来ない天地の理、即ち不動なり。明王とは、その智慧なり、力なり。