神の世界とこの世を結ぶ、一つの架け橋、絆となれよ

「ハ」というのは、二(フタツ)の義にして、両方の端に名をなし、「延び開く・切れ分かる」言霊です。

「歯ハ、咀ミ切ルナリ」

「刀ハ、切リワクルナリ」

「葉ハ、ノビヒラクナリ」

「橋」、「箸」と言ふも、「ハ」は二本を宰(つかさどる)の名にして、「シ」は補言なり。

「ハ」は総て、左右上下の両(フタツ)を宰(つかさど)る。

ハサミ、ハカマ、葉、歯、羽、ハシメ(始)ハナレ(放)。

「橋」の語源は、「端」(物事の始まる処・尽きるところなど)と同根で、「端と端との間にわたすもの」です。

私たち人間は食べ物を体に取り入れてエネルギーを得ます。

そのエネルギーの橋渡しをするのが「箸」。

日本人には必要なもので、大切な文化でもあります。

御存知のように神話の中にも「橋」はでてきます。

伊邪那岐と伊邪那美命が天神(あまつかみ)のみことのりを受け、高天原と地上との間にかかる橋である天浮橋(あめのうきはし)にお立ちになり国創りをなされました。

「柱」も「はしハ屋根ト地上トノ間(ハシ)ニアル物ノ意・らハ助辞」で、やはり「ハシ」と「ラ」です。

「天柱(あめのみはしら)」という言葉もありますが、日本書記にもこの言葉が出てきます。

「是の時、天地相去ること未だ遠からず、故れ天柱(あめのみはしら)を以って天上に(あめ)に挙(おくりあ)げまつりたまひき」

(天照大御神の誕生において、あまりにも素晴らしい子供がお生まれになったので天柱を以って送り上げた・・・という一節)

天と地を繋ぐ橋という観念がとても強くあらわれているような感じがします。

そして、神仏を数える助数詞は「柱」です。

天と地を繋げる光の柱となって地球にいる私たちを見守っていてくださいます。

あちこちの神社に、地上の人の国と、天上の神の国とを繋ぐ橋がかけられていますが、神様に近づくのに罪や穢れを祓い清めるという意味があります。

場所によっては福岡県の太宰府のように太鼓橋・平橋・太鼓橋のように三橋かかっているところもあり、三つの橋を渡ると過去・現在・未来の邪念が祓われると言われています。

何かと何かを繋ぐ重要な役割をしている「ハシ」。

人と人を、天と地を、ある地とある地を、人と物を・・・

この世の人全てが、皆意識の上で仲良く繋がり、植物も、動物も、神々も、みな繋がり、ひとつになれたらいいですね。

噴水

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