氏神・産土神・鎮守神

氏神・産土神・鎮守神はどう違うのか?

 

自分が居住している地が属している神社や祭神として同一視されていることが多いようですが、厳密に言うと異なる意味があります。

 

◉氏神・・・氏族の祖先として祀られている神で、氏神に帰属する人を氏子と呼んでいます。

 

伏見稲荷は秦氏の一族にとっては氏神ですし、八幡宮は源氏にとっての氏神ですし、春日大社は藤原氏にとっての氏神です。

 

◉産土神・・・祖先や自分自身の出身地に鎮座する地主神のことを言います。

 

私は、長崎県島原市雲仙岳近くで生まれたので、産土神は、温泉(雲仙)神社であり、御祭神は、建日向日豊久士比泥別(=阿夜詞志古泥神・於母陀流神)・白日別命(=大斗弁神・意富斗能地神)・建日別命(=生杙神・角杙神)・豊日別命(=須比地邇神・宇比地邇神)・伊弉諾命・伊弉冊命・菅原道真・野槌神・稲氷神です。

 

◉鎮守神・・・「鎮」とは、中国の行政区分の単位の1つとして使われた名称であり、日本では、町・市・などに相当します。

 

ですので、鎮守神とは「鎮(小さい区分)を守護する神」というのが原義です。

 

そして、それが特定の建造物である寺や城など、また一定区域である村落などの守護神とされ、時代と共に氏神や産土神と混同されるようになりました。

 

鎮守社は、本来、神仏習合時代に、寺の鎮守の為に建てられた神社を指します。

 

※※※※※※※※※※※※※※

 

みずからの持てる最も美しく純粋で清らかなる大切なものを捧げ、御神霊に感謝し、祈りを捧げることで、神々の世界と人々の世界との真の調和が為されます。

 

神と人とが結ばれる場所である神社や祭りというのは、「人は神の分け御霊であり神の子である」ということを思い起こさせてくれる場と機会です。

 

日章旗

カテゴリー: 言の葉 パーマリンク