カゴメの神紋にも通じる三と六の神仕組み(弥勒)。

 

天照皇大御神(あまてらすすめらおおみかみ)と絶対五神【天生零迦児神(あうむかごのかみ)・宇宙産迂迦神(うちゅうううがしん)・日輪太陽界神(にちりんたいようかいしん)・産土之地球神(うぶすなのちきゅうしん)・月暦見満引神(つきよみみちびかのかみ)】の神力氣を現わしているという解釈もあります。

 

六律(かい)・・・雄しべと雌しべ・雄と雌・男と女

 

六根・・・眼・耳・鼻・舌・身・意

 

六大陸・・・ユーラシア大陸・北アメリカ大陸・南アメリカ大陸・オーストラリア―大陸・アフリカ大陸・南極大陸

 

六大海・・・北極海・北大西洋・南大西洋・インド洋・北太平洋・南太平洋

 

上下の隔たりがないバランスのいい数が「六」。

 

神仏が自分の中に御鎮座されるためには、六を整える必要あり。亀の甲羅のように『六』を整える。魂の仕組みもこの『六』。

 

『静』の施律(せかい)を司る、植物の雄しべと雌しべの親神様。

 

『動』の施律(せかい)を司る、動物の雄と雌の親神様。

 

『理』の施律を司る、人間の男女の親神様。

 

空海は、この三大親神様を『三大太元帥明王』として、真言密教の教えとして遺されました。

 

そして、言葉ではわかりにくいので、皆にわかりやすいようにと、金剛界曼荼羅(雄しべ・雄・男)胎蔵界曼荼羅(雌しべ・雌・女)として現わし遺しました。

 

真言密教では、森羅万象は、地・水・火・風・空・識の六大、六つの元素の組み合わせで構成されていると考えられています。如来も菩薩も明王も観音も、神々も人間も全てが六大の融合物であると。姿形が違うのは、ただ単に融合の現れ方の違いに過ぎないだけ。本質的にはなんら違わないのですが、人間は煩悩で曇ってしまい、道に迷っているだけ。本来は仏種(清浄な存在になることができる資質)を持っているのですが、見失っているだけです。

 

空海は、『口』『身』『意』の三つが大切だと教えを遺しました。

 

『口』・・・真言を唱え、『身』・・・印を結び、『意』・・・心で仏を思い描き、仏と人間の心身の活動を合一させたら、六大の全ての融合物と一瞬で完全に溶け合え一体となれる。そして、それを悟りと云う と。

 

つまり、これが、真言密教の教えである「即身成仏」です。人はだれでも、現世において、今の肉体を持ったままで仏になれると説いています。

 

印を結んで真言を唱えて仏を思い描く・・・しかし、仏門に入る必要はなしです。入って修業することも大きな意味がありますが、空海が本当に伝えたかったことは、印を結び、真言を唱え、死ぬ程の激しい修業をすることではなく、「日常の全ての所作がそのまま印のように神仏に響くものであり、発した言葉や心に想い描くこと考えることが全て神仏の意に適っていること」です。ですから、難しいことは一切必要ありません。印の結び方を知らなくてもいいし、真言やお経や祝詞を唱えられなくても、全然大丈夫だと思います。(もちろん、お経や真言や印や祝詞は大きな意味があり、唱えれば大きな力になるのは事実ですが)

 

ネガティブな意識を持たず、何事にもそして誰にでも感謝すること。常に内観し自分を見つめながら、自分も他の存在も全て大事に想い、無条件の愛を注ぎ続け精一杯生きていること。そして、当たり前のことを当たり前にやり、自然のリズムに合わせて生きること。さらに、天命・使命に出逢い、なおかつ、軽やかにその命を全うすること。このようにして生きることで、輝きを増し、自分が、お経・真言・祝詞・印そのものになり、神仏と繋がります。

掛け軸

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