それ境(きょう)は心(しん)に随(したが)いて変ず
心垢(こころけが)れるときは則(すなわ)ち境(きょう)濁(にご)る
心(しん)は境(きょう)を逐(お)いてうつる
境(きょう)閑(しず)かなるときは心朗(しんほが)らかなり
心境冥会(しんきょうみょうえ)して 道徳玄存す
<空海 性霊集(しょうりょうしゅう)>
環境は、心に従い変わるもの。心が汚れている時は、それに従い環境も濁るものです。心は、環境の変化に従って常に変化していくものです。環境が静かであるときは、心も清らかで明るくなります。心と環境が合致すると、道理と徳が生成化育の根本実体である極微の玄子で充満する宇宙に存在することになります。
